メインサッカーあれこれ何かを変えるには、それ相応の「資源」が必要なんです【J特】

2012年10月17日

何かを変えるには、それ相応の「資源」が必要なんです【J特】

 水曜日の日経新聞スポーツ面のコラム「フットボールの熱源」。オイラは毎週このコラムを読むのが楽しみで日経を購読しているようなもんです(大げさ)

 で、今日のコラムのタイトルは「秋春改革へ一致団結を」というもの。
 
 内容は、先般Jリーグ理事会で決定された「2015年度からのリーグ戦の秋春制移行を見送り、今後はJリーグと日本サッカー協会で秋春制移行について検討会議をもって継続審議する」ことに関して、「この(継続審議という)言葉を聴くのはもう何度目だろうか。継続というか、いつまでたってもスタート地点にとどまっている印象が強い」と始まり、Jリーグの秋春制移行への及び腰な態度に苦言を呈している。
 
 ACLの2015年からの秋春制移行の可能性を踏まえても、Jリーグは秋春制を導入しなければならなず、状況はそう悠長に構えていられない状況にあるにも関わらず、Jリーグの動きは緩慢である。Jリーグは協会ともっと密接に協議を重ねなければならないのではないか。オイラにはそう読み取れる。そしてこのコラムは「(秋春制移行に)ゴーサインが出れば、みなが結束し、大きな力が生まれ、問題はクリアされるような気がする。」と締めくくっている。

 毎週このコラムを読むと、頷かされたり感心したり共感したり、概ね評価できる内容だった。しかし、今日のこのコラムを読んで、オイラは若干の違和感を感じた。果たしてそうなんだろうか?と。そして何かが足りないな?と。

 足りない何か。それは「地域の存在」である。

 
 Jリーグが発足して今年で20年の節目を迎える。当時はジーコやストイコビッチ等の世界のトップスター選手が日本にやってきて日本各地に散らばったJリーグのチームを盛り上げてくれた。当時は日本人選手の海外クラブへの移籍など夢のまた夢だった。あれから20年。いまや日本人選手が世界中のクラブでプレーするようになり、世界のトップクラスの選手といわれる日本人が現れるようになった。「日本サッカーの水準向上及びサッカーの普及促進」というJリーグの設立理念は順調に達成しつつある。しかしその影には、20年間Jリーグを支え続けてきた「地域」の存在が大きいはず。
 
 Jを支える地域にはそれぞれに様々な事情がある。こと東北~北海道のJクラブを抱える地域には、秋春制移行に対しては冬場の気候等クリアしなければならない課題は山積している。
 そして、それらの地域が抱える課題をクリアするには、多大な費用と時間が必要になる。長引く不況で地域財政は必ずしも潤沢ではない状況において、それを地域に負担させるようなことになれば、Jリーグは地域からつまはじきにされる事だって考え得ることだろう。そうなるとやがて資金が潤沢な都市部の自治体にJリーグチームが集約してしまい。地方からJの火は消え失せてしまうこともありうるだろう。


 Jリーグの設立趣旨の中に「地域に深く根ざすホームタウン制を基本とし、各地域において地元住民が心ゆくまでトップレベルのサッカーとふれあえるよう、スタジアム施設をはじめチーム周辺を整備する。」とある。サッカーを通じた地域社会への貢献と地域振興を旨とするJリーグにおいて、地域をないがしろにした施策は、果たして「是」といえるのだろうか。
 

 一方で「出来ない出来ない」の一点張りでは、イノベーションは達成できないのも正論である。

 秋春制移行の実現に向けて検討するのは無論のことだが、その為に必要なあらゆる条件と、それにかかる時間や費用等の「資源」をどこからどうやって調達するかを十分に議論し検討する必要がある。拙速な「ゴーサイン」はあまりに危険すぎるのではないだろうか。

 秋春制移行の実現をJリーグが真剣に実現したいと考えているのであれば、Jリーグ・日本サッカー協会、そして地域が渾然一体となってそれに向けて動いていかなければ、秋春制移行は「絵に描いた餅」に成り下がるどころではなく、Jリーグ自体の存在意義まで揺らぐ事態になりかねないというところまで、Jリーグは考慮に入れてほしいところだと、オイラは思う。


 東北なめんなよ!




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投稿者: tao 日時: 2012年10月17日 19:08

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コメント

丁寧で深い考察をされているブログ、いつも楽しく拝見しています。

秋春制移行については、マスコミ関係者が決して顕わに書くことのできない大きなファクタが潜んでいます。マスコミ各社のスポーツ部の編成にそのヒントがありますので、想像をお願いする次第です。

そのファクタにより、秋春制移行は日本サッカー全体に大きな利益をもたらすはずですが、寒冷地のチームには乗り越えなくてはならない壁を移行期に与えます。チームの経営健全化が論じられる昨今、この壁は低いものではないでしょう。

しかし、寒冷地チームがこの壁を乗り越えられば、寒冷地チーム自体にも小さからぬメリットがもたらされるはずです。

日本サッカー全体がセーフティネットを構築し、寒冷地チームが心置きなくその壁を乗り越える、これが吉田誠一記者が描いたものと想像しています。

>いつもさん
 
 こんにちは、初めまして。このような辺境のブログに足を運んでいただき、ありがとうございます。
 「丁寧で深い考察」だなんて恐れ多い。ただの素人の駄ブログです。
 
 常に冷静かつ俯瞰で物事を論じている吉田誠一記者が、あのような「書き方」しかできなかったのは
言葉にできない何かがあったんだろうなとは、想像に難くありませんね。文章の行間を読み解けば、
おのずと言わんとしていることが想像出来るということですね。
 
 あのコラムは私のような一般購読者に宛てたのではなく、本当に読んでほしい「関係者各位」に宛てて
寄稿されたのかもしれませんね。