2010年1月30日
日本平が目指すべき理想とは...。
うちに毎朝届く日本経済新聞。"仕事"で読んではいますが、大して面白くはありません(ぉぃ。しかし水曜日のスポーツ面だけは別。日経新聞の運動部(サッカー担当)記者の吉田誠一氏による"フットボールの熱源"というコラムを読むのが楽しみなんです。
で、1月27日付の"フットボールの熱源"に、こんな話題が掲載されていました。
居心地の良いスタジアム
1997年当時のイングランド4部リーグまでに所属している92クラブのホームスタジアムを対象として、その全スタジアムを訪れたライターの採点による「イングランドのベスト・フットボール・グランドはどこか」という英国サッカー雑誌の特集記事。
で、みごと1位に輝いたスタジアムはどのスタジアムなのか...。
それは、マンチェスター・ユナイテッドのオールドトラフォードでも、チェルシーのスタンフォード・ブリッジでもなく、当時4部リーグに所属していたケンブリッジ・ユナイテッドのアビー・スタジアムというスタジアムとのこと。
Σ(゚Д゚;エーッ!?ってか、アビー・スタジアムってどんなスタジアム???
収容人数は約9,600名、座席数に至っては約4,400名という日本では「Jリーグ基準」すら満たさないスタジアムが居心地のいいスタジアム第1位!?
正直、このコラムを読むまでは、その存在すら知らなかったようなスタジアムでした。しかしこのランキングの基準は、スタジアムの規模でも新しさでも、ましてやクラブの人気でもなく、あくまで"スタジアムの居心地のよさ"。
たとえ設備が古くても、隅々まで手入れが行き届いている。またスタッフの人数は少なくとも、接客態度が親切・丁寧。数が少なくても、売店やマッチデー・プログラムが充実している。入場料やスタジアムで販売している飲食物がリーズナブル。そしてランキングしたライター曰く「ケンブリッジにはアウェー側にもグリルがあって、最高のベーコン・サンドイッチにありつける」のが、このアビー・スタジアム。
「アビー・スタジアムは豪華な施設ではないが、できる限りのものが提供されており、観客は気持ちのいい1日を過ごせる」と解説されています。
で、で、で。我が身を振り返ってみて、我らが聖地・日本平はどうだろうか。
アウェイ側にも売店はあるし、アウェイサポさんへ"ウェルカム・コール"もする。ピッチは日本一だし、パルちゃんはしっかりアウェイ側にも挨拶するし、試合は観やすいし、天気がよければスタジアムからの眺望は最高だし...。
我々エスパサポは日本平のホスピタリティを誇りに思っていますが、果たして日本平を訪れる全ての人が、日本平を満喫しているのだろうか。
そんな日本平もまだまだ改善の余地はあるはず。最近は観客数も増えてきて、コンコースの混雑はまるで"ラッシュアワーの埼京線"状態だし、日本平は清水駅から遠い為、必ずしもアクセスがいいとは言い切れない。試合終了後のバスの待ち時間も短くないし、小さいお子様にとっては、スタジアム内にはまだまだ危険な箇所が散見される。体が不自由なお客様だって、スタジアム内を移動するには制約がある。などなど。
「おいしいパイを安く提供するのも、トイレを清潔に保つのも、アウェーサポーターにやさしく対応するのも、クラブがもてなしの心を大切にしているから。どんなに立派な施設を建造しても、そこが欠けてしまうと、居心地のいい空間にはならない」
吉田氏はこう、コラムを締めくくっています。スタジアム改築の噂(?)もある日本平ですが、観客数の増加ばかりに気にするあまり、一番大切にしなければいけない"モノ"を忘れてはいけませんね。
「世界一幸せなスタジアム」を目指す日本平。訪れた観客が日本平を満喫して「また行きたいっ!」っと言っていただけるような、そんなスタジアムを目指してほしいですね。

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投稿者: tao 日時: 2010年1月30日 08:58 ツイート